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特集

フィルム製造における静電気対策の課題解決例【高機能フィルム展 2026特集】

高機能フィルムは薄膜化・多層化・高透明化が進み、許される異物のサイズは年々小さくなっています。検査装置の高度化で不良は「見つけられる」ようになりました。しかし本当に利益を守るのは、不良を「発生させない」こと。その最大の敵が、フィルム製造と切っても切れない「静電気」です。

高機能フィルムは、電子部品、自動車、医療、食品包装など、さまざまな分野で使われています。用途の拡大とともに、フィルムの薄膜化や高機能化が進み、製造・加工工程では、わずかなホコリの付着や搬送不良も製品品質に影響するようになっています。
フィルムは絶縁性が高く、巻き出し・搬送・裁断・巻き取りなどの工程で、剥離や摩擦による静電気が発生しやすい素材です。帯電したフィルムは空気中のホコリを引き寄せるほか、フィルム同士の密着や蛇行、貼り付け不良、作業者への電撃など、さまざまなトラブルを引き起こします。

この特集では、2026年9月に開催される「高機能フィルム開発・製造展」にあわせ、フィルム製造・加工における静電気対策の課題解決事例をご紹介します。

フィルム製造・加工で静電気対策が必要な理由

フィルムの製造・加工では、ロール状のフィルムを連続して搬送するロール・ツー・ロール方式が広く使われています。
フィルムが原反から剥がれるときには剥離帯電、ローラーやガイドと接触しながら走行するときには摩擦帯電が発生します。さらに、裁断やラベルの剥離、包装などの工程でも帯電が繰り返され、フィルムに高い電圧が蓄積することがあります。
帯電したフィルムにはホコリや切断くずが付着しやすくなり、異物混入や印刷不良、貼り付け不良につながります。また、フィルム同士の密着による二枚取りや、蛇行・巻き乱れ、装置の停止、作業者への電撃が発生することもあります。
こうしたトラブルを防ぐには、検査工程で不良を見つけるだけでなく、静電気が発生する位置や、帯電が蓄積する前後でフィルムを除電することが重要です。

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フィルム製造・加工における静電気対策

ベッセルでは、静電気の基礎知識と対策ポイントをまとめた「静電気ゼロナビ」を公開しています。現場ですぐに使えるヒントや課題解決事例など、静電気に関するさまざまな情報をご紹介しています。

「静電気ゼロナビ」はこちら

フィルム製造・加工における静電気対策の事例

フィルム製造・加工における静電気対策の事例

フィルムに関わる静電気トラブルは、原反の巻き出しや裁断だけでなく、カットフィルムの供給、包装、ラベル貼り付けなど、さまざまな工程で発生します。工程ごとに静電気の発生原因や除電する範囲が異なるため、対象物や設置場所に合わせた対策が必要です。
ここでは、ベッセルの静電気除去装置による、静電気対策の事例をご紹介します。

巻き出し・巻き取り・裁断工程

フィルムの巻き出し・巻き取り・裁断工程の課題

課題

 

バー型イオナイザーによる静電気対策

解決

高機能フィルムの印刷やラミネート、裁断工程では、原反からの剥離やローラー・スリッターとの接触によって静電気が発生します。帯電したフィルムにはホコリや切断くずが付着しやすく、異物混入や印刷不良、裁断品質の低下につながることも。また、フィルムの蛇行や巻き乱れ、作業者への電撃が発生する場合もあります。
そこで採用されているのが、フィルムの幅全体を連続して除電できる「バー型イオナイザー」です。巻き出し、裁断、巻き取りの各工程で静電気を除去することで、異物の付着や搬送・巻き取り不良を抑えます。

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高機能フィルムの静電気除去で品質向上が実現
フィルム裁断時の静電気除去で品質向上が実現

カットフィルムの供給・搬送工程

カットフィルムの二枚取り

課題

 

ノズル型イオナイザーによるカットフィルムの除電

解決

フィルムインサート成形などでは、印刷されたカットフィルムを搬送装置で一枚ずつピックアップします。しかし、薄いフィルムは移動中の振動や擦れによって帯電しやすく、フィルム同士が静電気で密着することがありました。二枚取りが発生すると、搬送エラーによるライン停止や不良品の発生につながります。
そこで採用されているのが、フィルムの隙間を狙って除電できる「ノズル型イオナイザー」です。フィルムの隙間へイオン化エアーを吹き込むことで、静電気による密着を抑え、安定した供給につなげます。

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インサートフィルムの静電除去で二枚取りを防止

フィルム包装・充填工程

フィルム包装工程における粉末の飛散と付着

課題

 

ノズル型イオナイザーによる包装フィルムの除電

解決

食品や医薬品などに使われるピロー包装では、装置内を通過するフィルムが摩擦や剥離によって帯電し、充填する粉末を引き寄せることがあります。粉末が袋の内側やシール部分に付着すると、充填量の計量誤差や密封不良につながることも。
そこで採用されているのが、狙った位置へイオン化エアーを送れる「ノズル型イオナイザー」です。フィルムが袋状になる直前に内側を除電することで、粉末の飛散やシール部分への付着を抑えます。

解決例はこちら
ピロー包装の静電気除去で粉末の飛散を防止

ラベル供給・貼り付け工程

ラベル供給・貼り付け工程の課題

課題

 

イオナイザーによるラベルと容器の除電

解決

ボトルや容器へのラベル貼り付け工程では、ラベルを巻き出したり、剥離紙から剥がしたりする際に静電気が発生します。帯電したラベルが装置内に貼り付くと、ピックアップ不良や位置ズレが発生します。また、シュリンクラベルでは、容器やラベルに残った静電気によって、ゆがみやシワが生じる場合もありました。
そこで採用されているのが、ノズル型・バー型・ファン型のイオナイザーです。ラベルの剥離部分や供給部、容器の搬送ラインをそれぞれ除電することで、安定したラベル貼り付けにつなげます。

解決例はこちら
ラベラーの除電で正確なラベル貼り付けが実現
シュリンク工程の静電除去でラベル貼り付け不良を改善

フィルム製造・加工の静電気対策におすすめの製品

バー型イオナイザー

バー型イオナイザー

バー型イオナイザーは、走行するフィルムやシートなど、幅の広いワークを連続して除電する静電気除去装置です。
フィルムの幅に合わせて除電範囲を選定でき、巻き出し・搬送・裁断・巻き取りなど、ロール・ツー・ロールの各工程に設置できます。

製品情報
バー型イオナイザーの製品一覧
ノズル型イオナイザー

ノズル型イオナイザー

ノズル型イオナイザーは、圧縮エアーを使い、狙った場所にイオン化エアーを送り込む静電気除去装置です。
カットフィルムの隙間やラベルの剥離部分、包装フィルムの内側など、限られた範囲を除電する用途に適しています。

製品情報
ノズル型イオナイザーの製品一覧
ファン型イオナイザー

ファン型イオナイザー

ファン型イオナイザーは、ファンの風によってイオンを広い範囲に送り出す静電気除去装置です。
ラベル供給部や検査・包装作業エリアなど、比較的広い範囲をまとめて除電する用途に適しています。

製品情報
ファン型イオナイザーの製品一覧

新製品「ニューパワーイオンガン G-5」

ニューパワーイオンガン G-5

定置式のイオナイザーでは対応しにくい、ロール交換時の清掃や部分的な手直しなど、スポットで除電・除塵したい作業には、新製品の「ニューパワーイオンガン G-5」が適しています。
G-5は、圧縮エアーから電気を生み出すことで、電源コードを使わずに除電・除塵できるイオンガンです。本体から出るのはエアーホース1本だけのため、作業場所を移動しながら使いやすく、フィルム表面のホコリ除去や装置周辺の清掃にも活用できます。

製品情報
ニューパワーイオンガン G-5

展示会では実機を出展し、操作性や除電効果をご確認いただけます。

高機能フィルム開発・製造展にて、静電気対策の課題解決をご紹介します

高機能フィルム開発・製造展にて静電気対策の課題解決をご紹介します

この記事では、フィルム製造・加工の各工程で発生する静電気トラブルと、その課題解決事例についてご紹介しました。
2026年9月30日から3日間にわたり幕張メッセで開催される「高機能フィルム開発・製造展【東京】」では、「そのホコリ、静電気が呼んでいます」をテーマに、バー型・ノズル型・ファン型のイオナイザーなど、各種静電気除去装置を出展します。
また、新製品の「ニューパワーイオンガン G-5」も展示します。電源コードを使わず、エアーホース1本で除電・除塵できる操作性を、実機でご確認いただけます。
会場では、フィルムやワークの帯電量を測定し、除電前後の数値を比較する「静電気の見える化」デモも実施します。ご来場の際は、ぜひベッセルブースにお立ち寄りください。

開催概要

名称:高機能フィルム開発・製造展
会期:2026年9月30日(水)~10月2日(金)
会場:幕張メッセ
ベッセルブース:【小間番号】