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電子部品製造における静電気対策の課題解決例【ネプコンジャパン 2026特集】
電子デバイスの性能が向上するにつれ、製造現場ではこれまで以上に厳密な品質管理が求められるようになっています。そのなかで、近年あらためて注目されているのが静電気放電（ESD）対策です。
電子デバイスの性能が向上するにつれ、製造現場ではこれまで以上に厳密な品質管理が求められるようになっています。そのなかで、近年あらためて注目されているのが静電気放電（ESD）対策です。
これまで実装工程を中心に行われてきたESD対策ですが、最近では組立・搬送・検査など周辺工程でも静電気が課題となる場面が増えてきました。わずかな帯電や放電が不良につながることもあり、工程全体で静電気をどう抑えるかが重要なテーマになっています。
この特集では、2026年「ネプコンジャパン」の開催にあわせ、電子部品製造における静電気対策の課題解決事例をご紹介します。
静電気対策の重要性が高まる背景
電子部品は、高性能化にともない小型化・高密度化が急速に進んでいます。
そのため、部品どうしや設備との接触で発生するわずかな静電気でも影響を受けやすくなり、内部回路が損傷してしまう場合があります。また外観では判断しにくいため、後工程で不良として見つかるケースも少なくありません。
さらに、ラインの自動化や多品種少量生産が進み、工程も複雑になっています。その分、静電気が発生したり帯電が残ったりするリスクが増えており、品質への影響が大きくなっています。
こうした背景から、工程全体で静電気を管理する必要性がこれまで以上に高まっているのです。
ベッセルでは、静電気の基礎知識と対策ポイントをまとめた「静電気ゼロナビ」を公開しました。現場ですぐに使えるヒントや、課題解決BOOKなど、静電気に関するさまざまな情報を紹介しています。
電子部品製造における静電気対策の事例
静電気による品質トラブルは、実装工程だけでなく、部品の供給や搬送、組立などの周辺工程にも広がっています。工程ごとに静電気の原因やトラブルが異なるため、現場の状況に応じた対策が求められています。
ここでは、ベッセルの静電気対策製品による、静電気対策の事例をご紹介します。
供給工程
課題
解決
電子部品の供給工程では、パーツフィーダーの振動による接触や摩擦で静電気が発生しやすく、わずかな帯電でもチョコ停や搬送不良が起こるケースがありました。また、帯電した部品がホコリを引き寄せ、後工程での不良につながってしまうことも…
そこで採用されているのが、パーツフィーダー全体を広範囲に除電できる「静電気除去ファン」です。
- 解決例はこちら
- パーツフィーダー搬送時の静電気除去でチョコ停を防止
搬送工程
課題
解決
液晶メーターパネルの製造では、搬送時の接触や摩擦によってパネルが帯電し、空気中のゴミやホコリを引き寄せてしまうことがありました。異物が付着したまま次工程へ進むと、検査工程でエラーとなり、ライン停止につながるケースも…
そこで採用されているのが、搬送ライン上で除電とエアーブローを同時に行える「ACパルス・クリーンバー」です。
- 解決例はこちら
- 液晶メーターパネル搬送工程の除電でライン停止を防止
セル生産
課題
解決
セル生産方式では、限られたスペースで効率よく作業を行う必要がありました。一方で、静電気対策装置が作業の妨げになり、工程設計が難しくなることも。作業性を損なわずに静電気対策を行うことが、現場の課題となっていました。
そこで採用されているのが、除電と除塵を一体で行える「イオンパーツクリーナー」です。
- 解決例はこちら
- セル生産におけるセル台の効率のよい工程設計が実現
基板製造では、静電気対策に加えて、試作や小ロット生産におけるリードカット作業の負担が課題になることもあります。こうした工程では、作業負担を抑えつつ品質を安定させる方法として、「エアーニッパー」が活用されています。
電子部品製造の静電気対策におすすめの製品
イオナイザー
イオナイザーは、プラスとマイナスのイオンを生成し、圧縮エアやファンで送り出す除電器です。帯電したワークの表面にイオンを当てて電位を中和し、静電気を除去。静電気の発生を抑えられない工程や、帯電量の多いワークへの対策に有効です。
小型のファンタイプからハイパワーのガンタイプまで、用途に合わせた多彩なラインナップを揃えています。
- 基礎知識
- イオナイザーの仕組みと種類、課題解決事例
イオンパーツクリーナー（イオンクリーンボックス）
イオンパーツクリーナーは、静電気除去装置と集塵機が一体となった「静電気除去ユニット」です。イオンによる除電と、吹き飛ばしたホコリの回収を同時に行うことができます。
コンパクトサイズでセル台や狭い場所にも設置でき、これまでクリーンベンチまで移動して行っていた除塵作業を、手元で手軽に行うことができます。
- 基礎知識
- イオンパーツクリーナーの種類と課題解決例
静電気床工事
静電気対策床材を施工することで、工場全体の帯電を抑え、ホコリの付着や静電気トラブルを防ぐことができます。床材には、シート・タイル・塗床（ぬりゆか）などの種類があり、用途や環境に応じた選定が重要です。
ベッセルでは、床材の選定から施工、測定までを一貫してサポートしています。
- 基礎知識
- 静電気対策の床工事と床材の種類・選定
ネプコンジャパンにて、静電気対策の課題解決をご紹介します
この記事では、電子部品製造の静電気トラブルと、その解決事例についてご紹介しました。
2026年1月21日から3日間に渡り東京ビッグサイトで開催される、ネプコンジャパンでは、「静電気対策」を切り口に、部品供給・搬送・組立・検査・セル生産など、各工程に対応した静電気対策製品を中心に、実機展示や事例を交えてご紹介いたします。
ご来場の際は、ぜひベッセルブースにお立ち寄りください。
