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2022.06.02

【基礎知識】ネジについて

ネジの各部名称

ネジの各部名称

 リセス

ドライバーなどを差込む穴を「リセス」と呼びます。
一般的な十字穴や一文字以外にもいろいろな形があります。

 頭部

ねじの頭部は、ねじがねじ込み過ぎないように固定させる役割があります。
なべ頭や皿など一般的ですが、トラスや頭の薄い低頭ネジなどがあります。
>リンク:***頭部の形状

座面

ねじを締付けたときに、「締付力」を受ける部分になります。

 ねじ部

らせんのギザギザ部が「ねじ部」です。ネジの「切り方」にも種類があります
小ねじ、タッピング、カメラネジ、管用ネジなど様々な規格があります。

呼び径

おねじの場合はねじの外径、めねじの場合はねじの内径を表します。
M2のねじ、M3ねじ、M4、M5などと呼ばれますが、Mはメートルねじであるということを表しています。
おねじの外径はねじ山のある軸の直径で、ねじ頭部の直径ではありません。

ピッチ

ピッチは、隣り合うねじ山同士の距離のことです。
※メートル並目ねじやミニチュアねじのように、同一呼び径に対しピッチがただ一つ規定されているねじでは、一般的にピッチを省略します。
※ユニファイねじの山数は1インチ(25.4mm)あたりの山数を表します。

先端部

ねじの先を「先端部」と呼びます。
締めこむ材料にあわせて様々な形状があります。
ねじ込みやすくする「とがり先」や相手材を傷つけない「丸先」などがあります。


ネジの寸法

ねじの寸法

ねじ山の角度

ねじ山の頂から谷底へと広がる角度。メートル並目ねじやメートル細目ねじ、ユニファイ並目ねじ、ユニファイ細目ねじは60°です。

有効径

ねじ溝の幅がねじ山の幅に等しくなるような仮想円の直径のことです。

ピッチ

隣り合うねじ山とねじ山の間の距離。

おねじの外径

おねじの山の頂に接する仮想的な円筒の直径。

おねじの谷の径

おねじの谷底に接する仮想的な円筒の直径。

めねじの内径

めねじの山の頂に接する仮想的な円筒の直径。

めねじの谷の径

めねじの谷底に接する仮想的な円筒の直径。

⼗字穴(Cross Recesses for Screws)十字穴

⼀般的に市場で最も多く使われているネジのリセスです(JIS B1012)。
⽶国フィリップス社が考案しました。
類似規格:ISO 4757
Phillips®は、Phillips Screw Companyの登録商標です。
・ビット刃先が傾斜しているのでリセスに差し込みやすい。
・マグネットなしでもネジを拾うことができる
・リセスに⼗分深く嵌合しないため、過度のトルクでは先端が折損しやすい。

説明

回転⼒が加わるとビットにはリセスの傾斜によって、外へ抜け出ようとする作⽤(カムアウト)が⽣じます。カムアウトを防ぐためビットを押し付ける必要があります。

形状

H形十字穴[十字穴の番号 0 1 2 3 4]
H形十字穴

Z形十字穴[十字穴の番号 0 1 2 3 4]=ポジドライブ
Z形十字穴

S形十字穴[十字穴の番号 なし]
S形十字穴
準拠:日本写真機工業規格JCIS 8-70[精密機器用ねじ十字穴(0番)]


すりわり(Slotted head screws)すり割り

特に時計、眼鏡、精密機器などの⼩ネジに多く使われています。
時計のように特に精密が要求されるネジは旋盤でつくる。 JIS B4609
・ビットがリセスからズレやすいので刃先やネジ表⾯が損傷しやすい。
・⾃動機組み⽴てには適さない。
・回転⾓度を管理する調整ビスとして多く⽤いられる。

リセスの端があいているのでビットにズレが⽣じて、はずれやすい。また、ネジ表⾯もダメージを受けやすいビットは常にリセスにまっすぐに差し込む必要があります。リセスに刃先をしっかりとおさめることができないので、トルクの伝達に限界があります。

形状

すりわり付きチーズ小ねじ

ねじの呼びd M1.6 M2 M2.5 M3 M3.5 M4 M5 M6 M8 M10
呼びdk(最大) 3 3.8 4.5 5.5 6 7 8.5 10 13 16
呼びdk(最小) 2.86 3.62 4.32 5.32 5.82 6.78 8.28 9.78 2.73 15.73
呼びn 0.4 0.5 0.6 0.8 1 1.2 1.2 1.6 2 2.5
呼びn(最大) 0.60 0.70 0.80 1.00 1.20 1.51 1,51 1.91 2.31 2.81
呼びn(最小) 0.46 0.56 0.66 0.86 1.06 1.26 1.26 1.66 2.06 2.56

 

すりわり付きなべ小ねじ

ねじの呼びd M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8 M10
呼びdk(最大) 3.20 4.00 5.00 5.60 7.00 8.00 9.50 12.00 16.00 20.00
呼びdk(最小) 2.90 3.70 4.70 5.30 6.64 7.64 9.14 11.57 15.57 19.48
呼びn 0.4 0.5 0.6 0.8 1 1.2 1.2 1.6 2 2.5
呼びn(最大) 0.60 0.70 0.80 1.00 1.20 1.51 1,51 1.91 2.31 2.81
呼びn(最小) 0.46 0.56 0.66 0.86 1.06 1.26 1.26 1.66 2.06 2.56

 

すりわり付き皿小ねじ

ねじの呼びd M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8 M10
理論寸法の最大dk 3.6 4.4 5.5 6.3 8.2 9.4 10.4 12.6 17.3 20.0
呼びdk(最大) 3.0 3.8 4.7 5.5 7.30 8.40 9.30 11.30 15.80 18.30
呼びdk(最小) 2.7 3.5 4.4 5.2 6.94 8.04 8.94 10.87 15.37 17.48
呼びn 0.4 0.5 0.6 0.8 1 1.2 1.2 1.6 2 2.5
呼びn(最大) 0.60 0.70 0.80 1.00 1.20 1.51 1,51 1.91 2.31 2.81
呼びn(最小) 0.46 0.56 0.66 0.86 1.06 1.26 1.26 1.66 2.06 2.56

 

すりわり付き丸皿小ねじ

ねじの呼びd M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8 M10
理論寸法の最大dk 3.6 4.4 5.5 6.3 8.2 9.4 10.4 12.6 17.3 20.0
呼びdk(最大) 3.0 3.8 4.7 5.5 7.30 8.40 9.30 11.30 15.80 18.30
呼びdk(最小) 2.7 3.5 4.4 5.2 6.94 8.04 8.94 10.87 15.37 17.48
呼びn 0.4 0.5 0.6 0.8 1 1.2 1.2 1.6 2 2.5
呼びn(最大) 0.60 0.70 0.80 1.00 1.20 1.51 1,51 1.91 2.31 2.81
呼びn(最小) 0.46 0.56 0.66 0.86 1.06 1.26 1.26 1.66 2.06 2.56

 

ISO1207,1SO1580,1SO 2009 及びISO2010によらないすりわり付き小ねじ

すりわり付きなべ小ねじ  [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.3 2.6 3 3.5 4.5 5.5 6 7 9 10 14
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

すりわり付き皿小ねじ   [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.4 2.8 3.2 4 5 6 7 8 10 12 16
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

すりわり付き丸皿小ねじ  [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.4 2.8 3.2 4 5 6 7 8 10 12 16
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

すりわり付きトラス小ねじ [M2~M8]

ねじの呼びd M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 4.5 5.7 6.9 8.1 9.4 11.8 14 17.8
許容差dk 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.15/0 +0.2/0

すりわり付きパイント小ねじ[M2~M8]

ねじの呼びd M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 4.5 5.7 6.9 8.1 9.4 11.8 14 17.8
許容差dk 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.15/0 +0.2/0

すりわり付き丸小ねじ   [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.3 2.6 3 3.5 4.5 5.5 6 7 9 10.5 14
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

すりわり付き平小ねじ   [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.3 2.6 3 3.5 4.5 5.5 6 7 9 10.5 14
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

すりわり付き丸平小ねじ  [M1~M8]

ねじの呼びd M1 M1.2 (M1.4) M1.6 M2 M2.5 M3 (M3.5) M4 M5 M6 M8
基準寸法dk 2 2.3 2.6 3 3.5 4.5 5.5 6 7 9 10.5 14
許容差dk 0/-0.3 0/-0.4 0/-0.5 0/-0.6 0/-0.7 0/-0.8
基準寸法n 0.32 0.32 0.32 0.4 0.6 0.8 0.8 1 1 1.2 1.2 1.6
許容差n +0.1/0 +0.15/0 +0.2/0

その他のリセス


六⾓⽳付きボルト・⽌めネジ六角穴

⾦属製品組⽴、⾦型、機械、精密機器、バイクなど⽐較的⼤きな締結⼒が必
要な箇所で使われます。

 

 


六⾓ボルト・ナット六角ボルト

⾦属製品組⽴、⾃動⾞、機械、住宅、建築関連で広く使われています。
・⾼い回転⼒で締め付けが可能だが、六⾓⽳やビットを痛めやすい
・刃先が直線になっているためネジが脱落しやすい(マグネットで保持)。
・駆動⾓が 60 度のためトルクの伝達効率がわるい
【説明】点接触となり、⾓が徐々に変形し、ビットの
接触部が丸くなりやすい。

 


トルクスネジ⽤(トルクスビット)トルクス

ハードディスク、⾃動⾞、切削⼯具などが主な市場。
⼤きな締結⼒が必要な箇所に⽤いられています。
切削関連ではトルクスの進化型であるトルクスプラスが普及しつつあります。
TORX®TORX PLUS®は、 Acument Intellectual Properties, LLCの登録商標です。
類似規格:JASO F116、JIS B 1015、ヘクサロビュラ/ヘックスローブなど)。
・⾼い回転⼒で締め付けが可能
・刃先が直線になっているためネジが脱落しやすい(マグネットで保持)。
・トルクの伝達効率がよい。(トルクス駆動⾓ 15°トルクスプラス駆動⾓ 0°)
タンパートルクス・いたずら防止のタンパープルーフタイプ(ピン付)もある。

リセスが直線であるためカムアウトがなくトルクが効率よく伝達されます。


四⾓ネジ(スクエア)スクエア

耐震⾦物、サッシ、ログハウスなど建築関連に多く使われています。
主に⽊ネジ関連。

 

 


LHS ネジ⽤(ラインヘッド)LHS

OA 機器、携帯電話、⾃動⾞、コンピュータなど。
LHS®LHスティックス®、LH STIX®は、オーエスジー株式会社とオーエスジーシステムプロダクツ株式会社の登録商標です。

 

 


三枚⽻根⽤(トライウイング)トライウイング

航空機、特殊⾞両などのいじり⽌め⽬的。
Tri-Wing®は、Phillips Screw Companyの登録商標です。

 

 


ポジドライブ(Pozidriv)ポジドライブ

OA 機器、コンピュータ、住宅建材、⾃動⾞、航空機など。
ヨーロッパでは主流のネジです。
類似規格:ANSI type1A、ISO 4757 type Z、JIS B4633 Z形
Pozidriv®は、Phillips Screw Companyの登録商標です。
スパドライブまた、ポジドライブのカムアウト作⽤を改善したスパドライブ(SUPADRIV)があります。スパドライブは開発国である英国においては主流となっています。
(英国Eiropian Industrial Services (Fasteners) Limited社)


マイクロスティックスマイクロスティックス

三枚溝のネジで、スマートフォンやポータブルゲーム機等、精密機器などに使⽤されています。
MICRO STIX®はオーエスジーシステムプロダクツ株式会社の登録商標です。

ねじ部


メートル並目ねじ

先端部がとがり巻き先で粗いピッチです。
一般的なネジ山で薄手の鋼板から5mm程度の厚手の鋼板まで使用可能です。
先のとがり部分は穴のズレを整え、食い付きを助けるガイドの役目をします。


メートル細目ねじ

やや細いピッチで、先端部が2~3山にわたってテーパになっています。
精密な用途、微調整が必要な箇所、強度が不足するような薄い鋼板(0.6~1.2mm)に使用します。


ユニファイ並目ねじ(UNC)

呼び径をインチで表したねじで、アメリカの規格です。ピッチは1インチ当たりの山数で表します(25.4mmのねじ長さに対していくつ山があるかで表示)。
先端部が4~5山にわたってテーパーになっています。
呼びに対応するナットが使用でき、大きな保持力が必要な場合や振動が多いところに用い、厚板やふくろ穴に適しています。


ユニファイ細目ねじ(UNF)

JIS付属書2種と同じピッチでねじ先がとがり、巻き先になっています。
用途が広く、薄板から厚板で適用できます。


ウィットねじ

呼び径をインチで表したねじで、イギリスの規格です。ピッチは1インチ当たりの山数で表します(25.4mmのねじ長さに対していくつ山があるかで表示)。
JIS付属書2種のねじ先に四半分のV状の溝を付けたものです。
切削性が良好で、合成樹脂など、軟質材にも適しています。


タッピングねじ

JIS付属書3種のねじ先に四半分のV状の溝を付けたものです。
切削性が良好で、亜鉛ダイカスト、鋳物、アルミダイカストなどに多<用いられます。


ねじの種類