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2023.03.27

【基礎知識】六角レンチの種類と使い方、サイズの見方について

六角レンチは、六角穴付きボルトの固定や、六角穴付き止めねじ(イモネジ)の着脱に使われる専用の工具です。(六角棒スパナ、Lレンチ、ヘックスレンチ、ヘキサゴンレンチとも呼ばれます)
六角レンチは、工具とボルトの接触面が大きく、少ない力で確実に締め付けることができます。ドライバーのように、ねじ溝がつぶれて破損してしまう心配もありません。
産業機械から、現場での整備・工事、DIYまで、幅広い分野で使われている、必須工具です。

六角レンチの先端形状

ボールポイントレンチ

六角レンチはその名の通り、断面が六角形の形をした工具ですが、その先端は、一般的なフラットな形状と、丸い形状の2種類があります。
先端の丸い六角レンチは「ボールポイントレンチ」と呼ばれており、六角レンチを斜めから差し込んで回すことができるため、入り組んだ場所や狭い箇所での作業に便利です。

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ボールポイントレンチを使う際の注意点
ボールポイントレンチのボールの根元は、細くくびれているため限界トルクが小さく、締め上げには向いていません。(ベッセルの「本締めボールポイントレンチ」は、折れに強いEX合金を使用しており、本締め作業が可能です)

六角レンチの種類

六角レンチはグリップ形状や形態によって、さまざまな種類があります。使用箇所に応じて使い分けがされています。

〈六角レンチの種類〉

L型タイプ

L型タイプ

L型タイプは、最も一般的なL字の六角レンチです。短い持ち手を使い「早回し」、長い持ち手を使い「本締め」することができます。製品の組み立てや、狭い箇所、細かな手元作業に向いています。

L型タイプ

ベッセルでは、ショートタイプからロングタイプまで、6種類のサイズを展開しています。
ショートタイプは省スペースで、奥まった箇所に向いています。一方でロングタイプは、力をかけやすく回しやすいのが特徴です。使用箇所に応じた使い分けが重要です。

L型タイプ
  • ショート
  • 標準
  • ロングM
  • ロングL
  • 単軸ショート
  • 単軸ショートロング

T型タイプ

T型タイプは、持ち手がT字になった六角レンチです。グリップが握りやすく、回す力がかけやすいことが特徴です。
固く締められたボルトの取り外しや、奥まった箇所での作業など、作業性が求められる機械整備に向いています。

T型タイプ

ドライバータイプ

ドライバータイプは、一般的なドライバーと同じ形状の六角レンチです。グリップで握りやすく、回しやすいことが特徴です。
精密部品などの奥まった箇所での作業や、固く締め付けたい場合に便利です。

ドライバータイプ

ソケットタイプ

ソケットタイプは、ラチェットレンチや動力工具の先端に取り付けて使われる六角レンチです。精密な作業には向いていませんが、作業性と締結力が高く、自動車整備やメンテナンスに多く使われています。
ソケットタイプは「手動用」と「動力用」の使い分けが必要です。

ソケットタイプ

折りたたみタイプ

折りたたみタイプは、携帯式の六角レンチです。複数のサイズを収納しているため、出先での軽作業に便利です。

折りたたみタイプ

六角レンチのサイズの見方

六角レンチのサイズの見方

六角レンチを使う際には、六角穴付ボルトのネジサイズをもとに、六角レンチの二面幅のサイズを選定します。
六角レンチのサイズは、JIS規格(JIS B4648)で定められており、そのなかでレンチの各部の寸法や保証トルクが規定されています。
(アメリカ製の製品に使われているボルトには、インチサイズのものもあります)

六角レンチのサイズのサイズ表

ドライバーと違い、少しでもサイズが違うと回すことができないため、想定されるすべてのサイズを準備する必要があります。
ぐらついた状態でレンチを回すと、六角穴を傷つけてしまう恐れがあるため注意が必要です。

六角レンチのサイズの見方
呼び 1.5 2 2.5 3 4 5 6 8 10
二面幅 s 1.5 2 2.5 3 4 5 6 8 10
長柄標準形 l1 46.5 52 58.5 66 74 85 96 108 122
長柄M形 l1 63.5 77 87.5 93 104 120 141 158 180
長柄L形 l1 91.5 102 114.5 129 144 165 186 208 234
短柄 l2 15.5 18 20.5 23 29 33 38 44 50
保証トルク(N・m) 0.82 1.9 3.8 6.6 16 30 52 120 220

単位:mm(JIS B4648)

六角レンチと六角穴付ボルトの対応表

呼び 六角穴付ボルト 六角穴付止めねじ
1.5 M1.6、M2 M3
2 M2.5 M4
2.5 M3 M5
3 M4 M6
4 M5 M8
5 M6 M10
6 M8 M12
8 M10 M16
10 M12 M20
12 M14 M24

単位:mm

六角レンチの使い方

六角レンチは六角穴の奥まで完全に挿入し、押しつけながら回してください。完全に入っていない状態で負荷を加えるとレンチが外れ、六角穴の破損や思わぬけがにつながります。
六角レンチが奥まで入らない場合は、六角穴の内部に汚れがないかも確認しましょう。

L型の六角レンチの場合

ボルトを締め付ける 長手の柄の先端をボルト六角穴に差し込み、右回りに早回しします。
軽く締めつけたら、柄を持ち替えてグッと本締めをします。
ボルトを緩める 短手の柄の先端をボルト六角穴に差し込み、左回りに回します。
軽く回ったら、柄を持ち替えて早回しします。

長さが足りない場合でも、パイプなどを継ぎ足し使用しないように注意してください。またさびついたボルトを、ハンマーを使い無理に回すのも危険です。過度な負荷がかかり、破損の原因となります。
六角レンチの正しい使い方を把握し、安全に作業を進めていきましょう。