【課題解決】自動ネジ締め機による部材の持ち上がりを防止

課題解決

建築部材の組み立ての大部分を工場で行うユニット化工法。ユニット化工法は、住宅建築の大幅な工期短縮と品質の安定化を実現する工法として、多くの現場で採用されています。そのユニット化工法のなかでも、壁面やトラス部材として重要な役割を果たすのが住宅用の大型パネルです。
この記事ではハウスメーカーの工場における、大型パネルのボード張りのお困りごとをご紹介します。

自動ネジ締め機におけるボード張りの課題

大型パネルは、木や軽量鉄骨などの下地材に、面材・間柱・断熱材・サッシを組み込み、石膏ボードやコンパネなどの内装用ボードを張り付けて製造されます。そこで課題となっているのが、自動機によるネジ締め工程です。

従来、ボードの貼り付けには「自動ネジ締め機」が使われています。ネジには、下地材に合わせてドライウォールネジやドリルネジが使用されますが、高速回転(3000rpm以上)で締め付けるため、ビットがネジに食いついてしまい、装置の上昇と一緒に部材が持ち上がってしまうことがありました。
製造中に部材が持ち上がってしまうと、ラインが停止してしまうだけでなく、パネルの位置調整や段取りのやり直しが発生し、生産性が大きく低下します。
現場ではいかにビットの食いつきをなくし、ラインの停止を防ぐかが課題となっていました。

POINT課題のポイント

  • 自動ネジ締め機による部材の持ち上がりを防止したい
  • ラインの停止で生産性が低下

部材の持ち上がりを「別作ビット」で解決

プラスネジは、もともと量産や連続作業時にビットが挿入しやすいよう、刃先がテーパー状になっています。そのためカムアウト(ビットがネジの十字穴から浮き上がる現象)が発生しやすく、自動機による締め付けには、一定の押し付け荷重が必要です。

現場ではこれまで、自動機の押し付け荷重を調整しながら、ビットの食いつきを防いできましたが、動力工具の加速度も加わり、カムアウトを抑えながらビットの食いつきを抑えるのは難しいとされてきました。そこで採用されているのが「別作ビット」です。

特注の別作ビットでは、お客様の指定のネジをお預かりし、三次元測定器でネジ穴の寸法を測定・ネジ合わせをすることで、かん合力の弱い専用のビットを製作します。
ビット全体がネジ穴の奥までしっかりと接触するため、ビット着座時の食いつきを抑え、部材の持ち上りやライン停止を防止することができます。

動力工具の差し込み口に合わせた設計ができ、試作用として10本から受注いたします。
ビット別作用の見積依頼書はこちら

POINT解決のポイント

  • ビットの食いつきを抑え、部材の持ち上がりを防止
  • ライン停止がなくなり生産性が向上

近年、建築業界が抱える大きな問題のひとつに、深刻な人手不足があります。ハウスメーカーをはじめとした工場では、熟練者の退職や少子高齢化によって、生産性向上が急務となっているのです。
ベッセルでは、ものづくりを支える工具メーカーとして、建築現場の効率化・生産性向上にこたえる各種工具を提供しています。ビットの食いつきを防ぐ別作ビットもそのひとつです。
きめ細やかな別作ビット対応で、現場の生産性向上におこたえします。

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